日本酒と健康

昔から「酒は百薬の長」といわれてきましたが、科学的技術の発展とともにそのメカニズムが解明されてきました。適度な飲酒は心臓病やガン、骨粗しょう症、
健忘症などの発症リスクを下げるというデータが世界の疫学的研究で次々に発表されています。日本酒と健康についてまとめました。
◆1:生活習慣病の予防
お酒の中でも特に多くの「アミノ酸」を含むのが日本酒です。「アミノ酸」は、動脈硬化、心筋梗塞、肝硬変など、多くの生活習慣病の予防にも有効です。日本酒など醸造酒に含まれる「抗酸化物」は、悪玉コレステロールの酸化変性を抑制してくれます。さらに日本酒には、血栓を溶かす作用もあり、生活習慣病予防には心強い味方です。
◆2:新陳代謝を高める
日本酒には、ビタミン、アミノ酸、ペプチドなど新陳代謝を高める効果があります。
◆3:血行がよくなる
アルコール分は、体内でアルコール脱水素酵素によりアセトアルデヒドに分解されますが、このアセトアルデヒドには血管を拡張させる作用があります。お酒を飲んでしばらく経つと体が熱くなるのは、そのせいです。日本酒には、このほか「アデノシン」という核酸の一種が他のお酒と比べて圧倒的に多いのですが、この「アデノシン」には血管の収縮を阻害させる作用があるため、他のお酒より長く体が温まった状態が続きます。
◆4:アンチエイジング
日本酒を飲むと、緊張によって収縮した血管を拡げ、毛細血管の動きを活性化させ血液が流れやすい状況をつくります。血管にもハリが出て若返り、筋肉のコリもほぐしてくれるので、アンチエイジングに有効です。
◆5:高い栄養価
米と米麹を発酵させて造った日本酒は栄養成分が多く、700種類も含まれているという説もあります。醸造酒である日本酒には、原料や発酵で生じる栄養成分がほとんどそのまま含まれているのです。体に必要な微量栄養素であるミネラルも豊富です。