うすはり・制作過程

先日「うすはり」グラスを製造する松徳硝子。工場は東京下町の墨田区錦糸町にあります。社長の村松さんは3代目。外見は穏やかですが大変エネルギッシュな方で、「うすはり」を世界に広める原動力です。
工場の中央が窯になっていて、1階で火を焚き、2階で作業します。窯の温度は作業中で1300~1350度。燃料は天然ガス(LLC)。この窯の中にガラスの種を燃やしている壺があります。その周りで職人さんが数名一組になり、無駄のない動きで次々と商品を作っていきます。ガラス職人17名の中で「うすはり」を作ることができるのは7名、さらに人気のSHIWAシリーズを作ることができるのは、たった2人なのだそうです(当時)。
0.材料の珪砂(けいさ)
作業中にはじいたガラスも溶かして使います。
1.玉取り
壺から溶けたガラス(種)を竿で巻き取ります。
2.吹き
とった種を吹いて膨らましましてから、型に吹き込みます。
3.徐冷(じょれい)
吹いたガラスを徐冷炉に入れ、平均535度の中をベルトコンベアー式で1時間かけて冷まします。
4.火切り
余分なところをダイヤモントカッターで傷をつけて火にあて、切り落とします。
5.平摺り
切り口を金剛砂で平に摺ります。
6.口焼き
口を火で焼いて滑らかにします。
7.選品・箱詰
形のよくないものやキズを検査し、箱詰し出荷。